健康コラム

2024年01月06日
【なるほど健康知識1月号】万病のもと!?正しく知ろう「脂肪肝」
健康コラム
2024年01月06日
【なるほど健康知識1月号】万病のもと!?正しく知ろう「脂肪肝」

この記事を書いたスタッフ

企画部 毛利

30歳を過ぎてから、なぜか年齢とともにますますアクティブに! 登山、マラソン、バイクツーリング……などなど、仕事も趣味も全力で楽しみます♪

肝臓に脂肪がたまる脂肪肝。

近年の飽食・過食と運動不足により増加し、今や日本人の三人に一人が脂肪肝といわれています。

脂肪肝と診断されても「病気じゃないから」と放置しがちですが、心筋梗塞や脳卒中などの合併症のリスクが高まるため、病気と認識して治療することが大切です。

人間ドックにおける生活習慣病.png

脂肪肝とは

脂肪肝とは肝臓の細胞の約30%以上に脂肪がたまった状態です。

健康診断の肝機能を表す数値(AST⁄ALT、GTP)をもとに、自身の肝機能の状態をチェックしましょう。

肝機能検査の数値.png

肝臓の働きと肝障害

肝臓の主な役割は、摂取した栄養素を体に必要な成分に換える「代謝」、アルコールなど有害物質の「解毒・排泄」、消化・吸収に必要な「胆汁の合成・分泌」といった生命維持に欠かせない機能です。

肝臓には神経がなく、病気がある程度進行しないと自覚症状が現れないため「沈黙の臓器」と呼ばれています。

肝臓は障害を受けると、炎症が起こって肝細胞が壊されていく「肝炎」となります。

この状態が続くと、障害を受けた細胞分を埋めるために線維化が起こり、肝臓が硬くなる「肝硬変」に。

さらには、肝細胞の炎症・再生を繰り返す過程で遺伝子の突然変異が起こる「肝がん」へと進行します。

肝炎の前段階である脂肪肝は、「肝臓病の入り口」といえるのです。

肝障害の過程.png

脂肪肝の種類と原因

脂肪肝は以下の二種類に大別されます。

アルコール性脂肪肝

アルコールの代謝のほとんどは肝臓で行われるため、代謝の過程や肝臓の働きに異常があることで脂肪がたまっていき、脂肪肝自体が炎症を起こすとアルコール性脂肪肝炎(ASH)となります。

非アルコール性脂肪肝

肥満、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)などによりインスリン(膵臓で作られるホルモンで血糖値を下げる役割がある)の働きがにぶくなると、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)を引き起こします。

NAFLDはさらに、非アルコール性脂肪肝(NAFL)非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の二つに分類されます。

NAFLは病態がほとんど進行しないと考えられており、肥満の治療としての生活習慣の改善は必要ですが、特に肝臓の治療は行いません。

一方、NASHは肝臓の組織に障害(壊死、炎症、線維化など)が生じ、肝硬変や肝がんの原因となるため肝臓の治療が必要となります。

実は日本人の脂肪肝患者で一番多い原因は「食べ過ぎ」です。

摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、余ったエネルギーは肝臓に運ばれて中性脂肪になりますが、肝臓で処理できないと中性脂肪はどんどん肝臓にたまってしまいます。

そのほかの原因としてあげられるのが、急激なダイエット

ダイエットでタンパク質が不足すると、中性脂肪を血液中に送り出すことができなくなり、肝臓にたまっていってしまうのです。

脂肪肝の分類.png

脂肪肝の改善

脂肪肝は、食事療法や運動療法などの生活習慣の改善により、原因となる肥満糖尿病脂質異常症高血圧を是正することが大切です。

食事療法のポイント.png

この記事を書いたスタッフ

企画部 毛利

30歳を過ぎてから、なぜか年齢とともにますますアクティブに! 登山、マラソン、バイクツーリング……などなど、仕事も趣味も全力で楽しみます♪

肝臓に脂肪がたまる脂肪肝。

近年の飽食・過食と運動不足により増加し、今や日本人の三人に一人が脂肪肝といわれています。

脂肪肝と診断されても「病気じゃないから」と放置しがちですが、心筋梗塞や脳卒中などの合併症のリスクが高まるため、病気と認識して治療することが大切です。

人間ドックにおける生活習慣病.png

脂肪肝とは

脂肪肝とは肝臓の細胞の約30%以上に脂肪がたまった状態です。

健康診断の肝機能を表す数値(AST⁄ALT、GTP)をもとに、自身の肝機能の状態をチェックしましょう。

肝機能検査の数値.png

肝臓の働きと肝障害

肝臓の主な役割は、摂取した栄養素を体に必要な成分に換える「代謝」、アルコールなど有害物質の「解毒・排泄」、消化・吸収に必要な「胆汁の合成・分泌」といった生命維持に欠かせない機能です。

肝臓には神経がなく、病気がある程度進行しないと自覚症状が現れないため「沈黙の臓器」と呼ばれています。

肝臓は障害を受けると、炎症が起こって肝細胞が壊されていく「肝炎」となります。

この状態が続くと、障害を受けた細胞分を埋めるために線維化が起こり、肝臓が硬くなる「肝硬変」に。

さらには、肝細胞の炎症・再生を繰り返す過程で遺伝子の突然変異が起こる「肝がん」へと進行します。

肝炎の前段階である脂肪肝は、「肝臓病の入り口」といえるのです。

肝障害の過程.png

脂肪肝の種類と原因

脂肪肝は以下の二種類に大別されます。

アルコール性脂肪肝

アルコールの代謝のほとんどは肝臓で行われるため、代謝の過程や肝臓の働きに異常があることで脂肪がたまっていき、脂肪肝自体が炎症を起こすとアルコール性脂肪肝炎(ASH)となります。

非アルコール性脂肪肝

肥満、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)などによりインスリン(膵臓で作られるホルモンで血糖値を下げる役割がある)の働きがにぶくなると、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)を引き起こします。

NAFLDはさらに、非アルコール性脂肪肝(NAFL)非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の二つに分類されます。

NAFLは病態がほとんど進行しないと考えられており、肥満の治療としての生活習慣の改善は必要ですが、特に肝臓の治療は行いません。

一方、NASHは肝臓の組織に障害(壊死、炎症、線維化など)が生じ、肝硬変や肝がんの原因となるため肝臓の治療が必要となります。

実は日本人の脂肪肝患者で一番多い原因は「食べ過ぎ」です。

摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、余ったエネルギーは肝臓に運ばれて中性脂肪になりますが、肝臓で処理できないと中性脂肪はどんどん肝臓にたまってしまいます。

そのほかの原因としてあげられるのが、急激なダイエット

ダイエットでタンパク質が不足すると、中性脂肪を血液中に送り出すことができなくなり、肝臓にたまっていってしまうのです。

脂肪肝の分類.png

脂肪肝の改善

脂肪肝は、食事療法や運動療法などの生活習慣の改善により、原因となる肥満糖尿病脂質異常症高血圧を是正することが大切です。

食事療法のポイント.png

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