からだのこと

2019年10月18日

お薬相談室vol.5 婦人三大漢方とは?

奥(登録販売者)

奥(登録販売者)

 

こんにちは、さくらの森 登録販売者の奥です。

めぐりの漢方の相談窓口を担当しております。

 

 

めぐりの漢方は、漢方名が

漢方名は桂枝茯苓丸料加薏苡仁

(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)

 という長い名前なんです。

 

これは、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)に、薏苡仁(ヨクイニン)を加えたものになっています。

※ヨクイニンはハトムギの皮を除いた種子の部分のことで、昔から肌を整える生薬として、とても親しまれてきました。

ヨクイニン

 

桂枝茯苓丸は、

「婦人科三大漢方薬」の、一つと言われてもいるんです

 

婦人三大漢方とは?

 

♦当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

♦加味逍遥散(かみしょうようさん)

♦桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

この3つです。

        女性三大漢方

 

どの漢方も駆瘀血剤(くおけつざい)といわれていて、

漢方特有の考え方、女性特有のトラブルは「血の道」の不具合で

その原因が血の巡りが良くないことから起こっている!

という考えのもの。

         困った奥さん

ではでは、どのような違いがあるんでしょうか?

 

♦当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)♦

下半身のむくみを持つ冷え性の女性に。

これは、虚弱な女性の代表的な漢方薬。

血の不足を補い、めぐりをよくして体を温める効果があります。

・貧血

・だるさ

・更年期(頭痛、めまい、肩こり)

・月経異常

・冷え性

・むくみ

・腰痛

 などに効果が。

 

♦加味逍遥散(かみしょうようさん)♦

神経質でイライラが続く方、月経前に不調が起きる方。

体力があまりない方から使え、月経、更年期、出産など女性ホルモンの変動による、精神不安によく使います。

・月経異常

・更年期症状(精神不安等)

・イライラ

・不眠症

 

・冷え性

・神経症

などに効果が。

 

♦桂枝茯苓丸けいしぶくりょうがん)♦

冷えのぼせの症状、月経痛、こちらも更年期などの女性ホルモンの変動に!!

体力は中くらいで、暑がりだが手足の末端は冷える、肩こり、月経異常の方がピッタリです。

・冷え性

・更年期症状 (ホットフラッシュ等)

・月経不順

・肩こり

・めまい

・打撲によるあざ

・皮膚炎

などに効果が期待できます。

 

3つとも違いはあれど、似ている効果効能もありますよね。

 

選ぶ目安としては、ご自身の体力も大きく関係します。

体力 虚弱 やや虚弱から中くらい 中くらい
虚実 虚証 中間証 実証
選ぶ漢方 当帰芍薬散 加味逍遥散  桂枝茯苓丸

表の真ん中にある虚実(きょじつ)は漢方における個人の体質をみるものさしで、病気に対する抵抗力を3つの状態に分けています。

ご自身の体力が良くわからない方は、下記リンクにてセルフチェックが可能です。ご参考にされてみてください。

【めぐりの漢方豆知識vol.3「虚実」で体質チェックしよう。】

 

ちなみに、この3つの漢方に共通している生薬は2つ。

・芍薬(しゃくやく)→鎮痛、月経不順、冷え性など

・茯苓(ぶくりょう)→利尿作用、滋養、鎮静、血糖降下など

 

この婦人三大漢方薬はじわじわと効いてくるタイプのものです

効果を実感するには時間がかかります。

 

試してみて、体質に合ってない場合は胃がムカムカしたり、便秘になったり、効果よりも副作用の方が先にでてしまいます。

 

また、生薬にアレルギーがないとも言い切れないので、発疹や痒みがでたりするかもしれません、その場合はすぐに服用をやめてください。

ご自身に合った漢方がみつかるといいですね!!

 

読んでくださってありがとうございました。

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今回の記事でご紹介させて頂いた「桂枝茯苓丸」。

古くから伝わる漢方処方のひとつで、中国の古典医学書『金匱要略(きんきようりゃく)』に収載されています。

『金匱要略』のなかの婦人病や妊娠に関するところに記載されていて、女性に多く見られる月経痛や月経不順、更年期障害などに用いられてきた歴史がある漢方薬です。

またヨクイニンも、古くから親しまれてきた生薬で薬膳としても食されてきました。
お肌のために用いられ美容に良いということも知られており、

“世界三大美女”と称される楊貴妃も愛用していたとも伝わっています。

古くから女性に愛されてきた伝統ある「桂枝茯苓丸」と「ヨクイニン」で

できた『めぐりの漢方』

下記リンクにてお薬のスペシャリストである登録販売者が

『なぜ女性のお悩みには漢方がおススメなのか?』や『西洋薬との違い』

など詳しくご紹介しております。

ぜひご覧ください♪↓↓

 

 

奥(登録販売者)

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漢方に興味を持ち勉強するたびに、漢方薬は奥が深い!と感じています。 お客様に安心して使っていただけるように、色々アドバイスをさせて頂きます。

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