からだのこと

2020年08月01日

めぐりの漢方豆知識 vol.20  夏 の「食養生」旬のものを食べよう。

さくら便り

 

こんにちは。登録販売者の浦島です。

季節による食養生シリーズ、秋、冬、春と旬の食材と効能をご紹介してきました。もうすぐ本格的な夏をむかえますね。今回は夏の食養生についてです。

ところで、夏といえば、熱中症がこわいですよね。

熱中症の原因は湿度の高さから汗が蒸発できず、体温が下げられないことで、体の中に熱がこもり体温が上昇すること。

真夏だけでなく、ムシムシしている梅雨どきから危険性が高まるので注意しましょう。

 

熱中症を予防するには?

①なるべく天然素材の風通しのよい、ゆったりとした服装がおすすめです。

②エアコンだけでなく、扇風機などで部屋の風を循環させると、汗が蒸発しやすくなります。

③暑いところではこまめに水分と塩分補給をしましょう。

④上昇した体温をさげるには、首、わきの下、太もものそけい部を冷やすとよいです。

そして、熱中症を予防するには、日頃から食べ物にも気をつけたいですね。

それぞれの季節に合わせた食材を取り入れることでバランスの取れた体を保つことができます。

この時期、水分が多くて体の余分な熱を取り去る効果を持つ旬の野菜を積極的に摂りましょう。

 

夏の旬の食材

きゅうり 熱を冷まし利尿効果も高い

熱を冷まし、体の余分な熱を取り除く作用やのどの渇きを癒やす作用がある。利尿作用もあるので体のむくみの解消にも役立つ。

とうもろこし むくみや消化を促す作用

タンパク質、脂質、糖質、食物繊維を豊富に含み、速やかなエネルギー源になる。体の熱を冷まし、余分な水分を排出してむくみを改善する。胃の働きを助けて消化を促す作用もある。

オクラ 消化を助け夏バテ解消

オクラのぬめりや食物繊維には、整腸作用があり、便秘解消効果がある。またこのぬめりは胃腸の粘膜なども保護して腎機能、肝機能を助ける。

ゴーヤ 熱を鎮静させ、美肌効果も

上半身の熱を鎮静させる。タンパク質を一緒に摂るとコラーゲンの生成を助けて美肌効果もある。加熱しても壊れにくいビタミンCを豊富に含む。

トマト 体を冷やし、のどを潤す

体の熱をとり、のどの渇きを潤す。トマトの赤色の成分、リコピンには抗酸化作用がある。疲労回復に作用するクエン酸を含み夏バテのときに効果的。

なす 体の熱を取る

熱を冷まし炎症を鎮める作用。ほとんどが水分で、ナスニンというナスの紺色の色素には強い抗酸化作用があり、ガンの予防になる。

しそ 胃腸の働きを助け、不眠にも

胃腸の働きを助け、風邪の寒気、咳やぜんそく、嘔吐、不眠症にも効果がある。

にんにく 全身の働きを活性化し免疫力をアップ

疲労回復の食材、スタミナの元。体を温め、血行を促進、血液をサラサラにする、免疫力を向上させる、抗菌作用をもつ、胃腸の働きをよくする。気の巡りを改善する効果もあるので、気分の落ち込んだときにも効果的。

みょうが 夏カゼ対策に

肺を温め、咳や痰を鎮める作用がある。カゼで喉が腫れて痛む場合はショウガと一緒にとると効果的。

冬瓜 水太りに

冬瓜は夏野菜。利尿作用に優れむくみに効果的。膀胱炎、腎炎にも用いられる。水太りの人のダイエットにも。

唐辛子 強く体を温め血行促進する

スパイスの中でもっとも体を温める作用が強く、胃腸を温めて食欲を増進し、血行を促進する働きがある。

枝豆 夏バテ・疲労回復に

胃腸の働きを活発にして消化を促し、余分な水分を排出する。また、夏バテ、疲労回復にも役立つ。アルコールの分解を促して肝機能の働きを助ける。

ビワ 胃腸の働きを助ける

果肉は胃腸の働きを助け吐き気を鎮める効果。ほか、高血圧やがん予防に有効なβ-クリプトキサンチンを含む

 

いかがでしたか?食材の効能を知ってその日の体の状態にあったお料理を作ることを心がけるだけでも自然と健康に導いてくれますよ。

これまで漢方豆知識と題して20回にわたり、漢方に関するテーマをご紹介してきました。

漢方薬や薬膳など、少しでも皆様に身近に思っていただければとの思いからです。

漢方の新陳代謝を促進して自然治癒力を高める未病を治すという考え方を生活に取り入れ、病院にいかなくてもよい健康な体をめざしていきましょう。

いままでお付き合いいただきありがとうございました。

 

★薬膳レシピ★

さまざまな食材を使った薬膳レシピを毎週ご紹介しております♪

薬膳は、長年の経験から生み出された、自然の営みを活かした食養生です。

薬膳料理と聞くと、『手間がかかる』『高くて珍しい食材を使いそう…』と思われがちですが普段使っている食材で簡単に作ることができるんですよ。

体の調子や季節に合わせた食材を組み合わせ、毎日の食卓に薬膳の知恵をプラスしてみてください♪

是非ご覧ください。

バックナンバーはこちら(^^)/

 

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『 ともに豊かに 』 人生の豊かさ<健康・充実・愛>をともに想い描き、 心とからだに安心を、日常に何気ない幸せをお届けします。

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