からだのこと

2021年01月07日

「除菌」「抗菌」「消毒」の違いをご存知ですか?お薬相談室vol.32

奥(登録販売者)

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こんにちは。

早いもので年が明けてもう一週間がたちました。

年末年始はあまり外出せず、

お家で過ごされた方も多いのではないでしょうか?

私も今年初めての外出は、お店にマスクを買いに行ったことでした。

 

まだ1年足らずですが、昨年からマスク消毒・除菌製品がお店に並んでいるのが当たり前の光景になっていますね。

皆様も何度も購入されたことがあると思います。

 

その、お店に並ぶ製品には

殺菌消毒滅菌除菌抗菌 と様々な表示がされています。

 

どれも同じような意味で捉えている方も多いかと思いますが、違いがある事をご存知でしょうか?

 

今回は、それぞれがどのような意味を持つのか確認してみましょう。

 
殺菌とは
 

これは、文字通り「菌を殺す」ということ

細菌を死滅させる、という意味ですが、この用語には対象や殺菌の程度を含んではいないため、一部を殺しただけでも殺菌といえる、とされています。

 
消毒とは

 

物体や生体に付着している病原性微生物の毒性を無力化させること

無力化とは、死滅または除去させることや、

害のない程度まで減らしたり、感染力を失わせるということです。

原則として、「殺菌」も「消毒」もその言葉は医薬品又医薬部外品にのみ使用されますので、洗剤や漂白剤などの「雑貨品」については表示されていません。

 
滅菌とは

 

簡単にいうと菌をほぼ全滅させるということ

微生物の生存する確率が100万1以下になることです。

「滅菌」も薬機法の規制を受ける言葉ですが、高圧蒸気を用いる等、特殊な操作をしないと実現不可能であり、そもそも人体に対して行うものではありません。

「滅菌ガーゼ」などの滅菌された製品が販売されています。

 

除菌とは

 

菌を取り除くこと

どの程度菌を減らしたら除菌と言えるかについても特段示されていません。水で手を洗って物質的に菌を流すことも除菌行為のひとつと言えます。

菌を除去する効果は高いけれど、医薬品や医薬部外品ではないために除菌という表現に留めているものも中にはあるようです。

 

抗菌とは

 

菌の繁殖を防ぐこと

抗菌の対象は細菌のみです。

 ウィルスに対しては十分な効果を発揮することができません。

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 

いかがですか?

似たような表現でしたが、それぞれの目的で意味が違っていますね。

 

最後に「殺菌、消毒」などが表示できる

医薬部外品とはどういうものかをご説明します。

 

医薬部外品とは

 

厚生労働大臣が効能・効果を認可した有効成分が一定濃度で配合されており、その成分の名前や効能・効果を表示することができるもの。

つまり、お薬のような効果効能は謳えないけれど、

 

★有効成分は入ってるよ!

★人体にも穏やかに作用するよ!

★副作用の危険性もないよ!

 

これが、医薬部外品です。

 

石鹸や歯磨き粉などに「薬用」と表示されているものがありますが、

それも医薬部外品という意味です。

 

ウィルス対策グッズなど、お店で商品を選ぶ時にも参考にされてくださいね。

 

まだまだ、油断ができない日々が続いていますが、

しっかりとした対策をして過ごしていきましょう。

 

読んでくださってありがとうございました。

奥(登録販売者)

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奥(登録販売者)

漢方に興味を持ち勉強するたびに、漢方薬は奥が深い!と感じています。 お客様に安心して使っていただけるように、色々アドバイスをさせて頂きます。

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