からだのこと

2019年10月16日

めぐりの漢方豆知識 vol.5「五臓(ごぞう)」で体の不調をチェックしよう。

さくら便り

 

こんにちは。登録販売者の浦島です。

今回は五臓(ごぞう)についてです。

この五臓はいわゆる解剖学的な内蔵ではなく、心身の機能の面から(かん)・(しん)・(ひ)・(はい)・(じん)」の5つにわけ、その働きの失調から病気をとらえます。

 

まずは、現在の自分の状態をチェックしましょう。

それぞれの役割と異常のサインをご紹介します。

五臓に働きかける食材も参考にしてください。

 

「肝」(かん)

 

〈「肝」の役割〉

●ストレスから身を守る、造血作用、「血」を巡らせ蓄えます。

の働きと関わります。

 

〈異常のサイン〉

□イライラして怒りっぽくなる

□目の疲れ、視力低下

□筋肉のひきつりや、こむらがえり

□頭痛、めまい、ふらつき

□不眠

こんな不調があったら、下記の食材を積極的にとりましょう。

 

〈「肝」に働きかける食材〉

梅干し、ハーブ、山菜、柑橘系、セロリ、イチゴ、キャベツ、アサリなど。

(なかでもセロリは、「肝」の行き過ぎた働きを落ち着かせる。)

「肝」のバランスが崩れやすい季節はとされます。

五臓
五根(感覚器)
五季(季節) 土用

五臓(ごぞう)と五根(ごこん)と五季(ごき)は影響しあっています。

 

「心」(しん)

 

〈「心」の役割〉

● 全身に「血」を循環させます。

  精神を健全に保つ、情緒の安定、冷えを防ぎます。

」の状態や「脈」と連動しています。

 

〈異常のサイン〉

□動悸、息切れ

□精神不安、集中力低下

□不眠情緒不安定

□顔面紅潮

こんな不調があったら、下記の食材を積極的にとりましょう。

 

〈「心」に働きかける食材〉

クコ、スイカ、レバー、トマト、キュウリ、ゴーヤ、納豆、緑茶、天然塩など。

「心」のバランスが崩れやすい季節はとされます。

五臓
五根(感覚器)
五季(季節) 土用
「脾」(ひ)

 

〈脾の役割〉

から入った食物や飲料を栄養に代え全身に運ぶ、食物の消化吸収、栄養を「気」 「血」に変換する、老廃物を汗や尿にして排出します。

●「胃」の働きと関わります。

 

〈異常のサイン〉

□食欲不振

□消化不良、軟便、下痢

□腹部膨満感

□ゆううつ、倦怠感

□唇があれたり、口内炎、口元の吹き出物などが生じる

 

こんな不調があったら、下記の食材を積極的にとりましょう。

 

〈「脾」に働きかける食材〉

牛肉、鶏肉、豚肉、かぼちゃ、トウモロコシ、ジャガイモ、卵、大豆など。

これらの食材は、胃腸を強化したり、便秘にも効果のあるものが多いです。

「脾」のバランスが崩れやすいのは季節の変わり目とされます。

五臓
五根(感覚器)
五季(季節) 土用
「肺」(はい)

 

〈肺の役割〉

●呼吸を司る、水分を調整する、粘膜を保護する、免疫機能を調整する、肌トラブルを防ぎます。

や「皮膚」に関わるります。

 

〈異常のサイン〉

□かぜをひきやすい

□鼻水、鼻づまり

□咳や痰

□皮膚が弱く乾燥しやすい

□アレルギー症状がでやすい

 

こんな不調があったら、下記の食材を積極的にとりましょう。

〈「肺」に働きかける食材〉

ネギ、ショウガ、ワサビ、くず、大根、タマネギ、ゆり根、カブ、白きくらげなど。

「肺」のバランスが崩れやすい季節はとされます。

五臓
五根(感覚器)
五季 土用
「腎」(じん)

〈腎の役割〉

●活力(エネルギー)を蓄える、老化を予防する、美容に働きかける、成長や発育を促す、ホルモンバランスを整える、骨や歯の弱りを防ぐ、頻尿を予防します。

●「骨」、「歯」、に関わります。

 

〈異常のサイン〉

□性欲の減退

□耳鳴り、難聴

□白髪や抜け毛が増える

□骨の老化

□排尿障害

 

こんな不調があったら、下記の食材を積極的にとりましょう。

〈「腎」に働きかける主な食材〉

ワカメ、昆布、海藻、黒ゴマ、ヒジキ、ノリ、もずく、クルミなど。

「腎」のバランスが崩れやすい季節はとされます。

冬を乗り切るために「黒豆、黒ゴマ」といった黒色食材は、まさに「腎」に働きかけて体を元気にするパワーを秘めています。

五臓
五根(感覚器)
五季 土用

 

五臓のどれかに異常のサインありましたか?

私は年齢のせいか、腎の働きがにぶっているようです。脾もいたわってあげたほうが良さそうなのが、わかりました。

季節の変わり目に体調をくずさないように気をつけて、黒色の食材を積極的に取って冬にむけて体調管理していきたいと思います。

五臓がバランス良く満たされていて、それぞれの働きがしっかりしている状態が健康と考えます。

漢方は色々な角度から診察するので、本当に複雑ですね。

でも、長い伝統と豊富な経験から作られてきたものだから、私は益々興味がわきます。

次回は「四診(ししん)」についてご紹介します。

 

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美味しい食事やお酒に感動したときに使う表現で

「五臓六腑にしみわたる」とありますよね。

今回の記事でもご紹介したように五臓は「肝、心、脾、肺、腎」を表し、

六腑は「胃、小腸、大腸、胆、膀胱、三焦(リンパ系)」を指しています。

中国の伝統医学においては「内臓全体」を表す言葉として用いられていました。

この中で重要な臓器が抜けています。

それは「膵臓(すいぞう)」です。

膵臓は胃の後方と脊椎の間にあり、形状も細長い為、解剖しても臓器とは気づかれなかった(五臓六腑に含まれなかった)という説があります。

古代ギリシャでは「胃のクッションになる肉の塊」や、中国では「月」に見慣れないものという意味がある「夷(えびす)」という字を当てているのだとか。

消化酵素や血糖の調整を行うホルモンを分泌する重要な役割がある「膵臓」。

現代でも膵臓の病気は早期発見が難しく沈黙の臓器といわれますが、昔からないがしろにされてきた臓器なんですね…。

 

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さくら便り

『 ともに豊かに 』 人生の豊かさ<健康・充実・愛>をともに想い描き、 心とからだに安心を、日常に何気ない幸せをお届けします。

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