食べること

2018年04月20日

【貧血の食事療法(前編)】管理栄養士コラム vol.7

さくら便り

こんにちは、さくらの森企画室の大塚です。
 
なぜここまで、管理栄養士の私が『貧血』を取り上げてきたかというと、鉄欠乏による貧血の改善には日々の食事(栄養)の見直しが必要不可欠だからです!
 
ということで、今回はよくご質問いただく『貧血の方向けの食事療法』についてお話します(*^▽^*)
 

あなたは大丈夫?食生活チェック

 
まず始めに、今の食生活を振り返ってみましょう!
 
 
□朝食を抜くことが多い
□昼食は具の少ない麺類、カレーライスなど単体で済ませることが多い
□外食や市販の弁当を食べることが多い
□インスタント食品や冷凍食品を頻繁に食べている
□スリムな体型に憧れて現在ダイエット中
□好き嫌いが多く、食べるものに偏りがある
 
 
いくつ当てはまりましたか?
当てはまった数が多ければ多いほど、要注意!
今貧血でない人も、貧血予備軍の可能性大です。
 

積極的に食べて欲しい!鉄欠乏を補う4つのポイント

 
 
本やネットで調べると『○○(栄養素)を多く含む食材一覧』とか載っていますが、あの数値は”可食部100g当たり”の量です。例えばパセリはビタミンCの含有量120mgですが、100gってかなりの量ですよね(^▽^;)料理に添えてあるのでせいぜい1~2gです。そう考えるとそれだけで補うのはかなり無謀…
 
大切なことは、いろんな栄養素をいろんな食材から取り入れることです。鉄分も様々な食材に幅広く含まれています。食材と食材を組み合わせることによって相乗効果が生まれ、より効率的に栄養を摂取することができます。パセリもビタミンCを含む食材であることは確かなので、みじん切りにしてパスタに混ぜたり、料理に彩を添える感じで使ってみてくださいね♪
 

その1:良質な鉄・タンパク質を多く含む食品

 
貧血改善のためには、健康的な赤血球を作ることが大切でしたね。赤血球の主な材料はタンパク質と鉄分。しかもタンパク質は、鉄の吸収も促してくれます。普段の食事から不足しないようにしっかりと取り入れていきましょう。
 
鉄分に関しては動物性のヘム鉄のほうが、体への吸収率が高いです。
 
 
”鉄と言えばレバー!”のイメージが強いかと思いますが、実際他の食材と比較しても群を抜いて鉄分含有量は高いです。焼き鳥の串1本でだいたい鶏レバー30g、これで約3gの鉄分を摂取することができます。(※お店によります)
 
レバーが苦手な人にはハツもおすすめ。レバーには劣りますが、ほかの部位よりも多く鉄分が含まれています。
 
あとは魚介類、特にあさりやしじみといった貝類!といってもしじみ10個(可食量7.5g)くらいでやっと鉄分0.5g。これらはメインで食べるというよりも『普段の味噌汁を貝汁に変える』『パスタを食べるなら、あさりが入っているものにしよう!』などのちょっとしたテクニックとして使える部分なのかなと思います。
 

その2:非ヘム鉄を摂取するなら一緒にビタミンCを

 
非ヘム鉄は、ヘム鉄に比べて体内での吸収率は低いのですが、動物性食品やビタミンCを多く含む食品と一緒に食べると吸収率は上がります
 
 
ちなみに人間はビタミンCを体内で合成することができないので、しっかり食品で摂取する必要があります。
 
(合成できないのは人間、サルなど一部の哺乳類だけで犬、猫は合成できるらしいですよ∑(゚Д゚)不思議!)
 
 

その3:血作りを促す栄養素も積極的に!

 
造血促進する栄養としてビタミンB2、B6、B12、葉酸があります。
ビタミンB12や葉酸がないと、赤血球はうまく作られないですし、B6も造血にかかわる栄養素です。総じて貧血改善のためにはビタミンB群をしっかり摂取することが大切です。
 
ビタミンB12はしじみやあさりには特に豊富で、先程の”しじみ10個”で成人の1日の推奨量2.4μgの約2倍量摂取できます。ビタミンB群は水溶性ビタミンと言って多めに摂取しても体外に排出されるので過剰症の心配はありません。また、さけ・さばなどといった家庭で調理しやすい魚にも幅広く含まれているのでしっかり魚介類、肉類を食べていれば不足する心配はありません。
 
逆に、ベジタリアンは注意が必要です!というのも、野菜類には全くと言っていいほどビタミンB12は含まれておりません。ビタミンB12不足が招く【巨赤芽球性貧血】はベジタリアン特有の貧血といっても過言ではありません。どうしても動物性の食品を食べたくないという方はサプリメントなどで補ったほうがいいでしょう。
 

その4:酸味の強い食品で胃の働きをUP

 
酢、柑橘類、香辛料(しょうが、わさび、カレー粉など)、梅干しなどの酸味の強い食品は、胃酸の分泌を促してくれるので、鉄分の吸収がぐっと促進されます。
 

最後に

 
本当はもう少しお話したかったのですが、ちょっと長くなったので今回はここまで!次回は今日話せなかった”貧血女性に気を付けてほしい食事ポイント”をまとめてお伝えします。

この記事を書いた人

さくら便り

『 ともに豊かに 』 人生の豊かさ<健康・充実・愛>をともに想い描き、 心とからだに安心を、日常に何気ない幸せをお届けします。

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