栄養のこと

2017年10月20日

1日に取るべき鉄分の量【栄養コラム vol.1】

さくら便り

こんにちは!さくらの森企画室の大塚です。
 
このコラムでは、管理栄養士として知識を活かして、食から医療まで幅広く色々な情報をお客様にお伝えできればと思っております(*^^*)
 
初回ですので、簡単に自己紹介を!
私は、入社2年目の大塚と申します。
 
 
『食べることが好き!』という理由で栄養士を志す友人が多かった中、私は『好き嫌いを克服したい』というちょっと変わった動機で栄養学を専攻しました(笑)
 
その後、学んでいく中で『食が人の健康に直結している』ことを強く感じ、自然と臨床系(医学寄りの栄養学)に興味を持ち、大学院では血液や肥満に特化して研究を行っていました。
 
福岡の食べ物は非常においしいこともあり、徐々に好き嫌いは減って今では友人との食事が私の週末の楽しみだったりします♪
 
どうぞよろしくお願いします!
 
 
第1回目の今回は、『鉄分の摂取量』について考えてみましょう。
 

鉄分の『摂取目安』って何を参考にすればいいの?

 
コンシェルジュ時代によく
『鉄分って1日に何gとればいいの?』
『どれぐらい摂取したら過剰摂取になるの?』
という質問をいただいておりました。
 
やはり気になりますよね(>_<)!
 
実は、日本人が1日に取るべき栄養素のガイドブックとして『日本人の食事摂取基準』というものがあります。
 
5年周期で改定されていて、現在は『2015年版』を元に考えます。
 
この本には、『推奨量』や『耐用上限量』(詳細は下記)はもちろん、なぜこの値に設定したのかその根拠も事細かに記されています。
 
まさに管理栄養士のバイブルです。
 
▽私も持っています▽
ちなみに、わざわざ本を買わなくても、大まかな概要に関しては【食事摂取基準2015】でネット検索すれば誰でも閲覧可能です。
 
▽鉄の食事摂取基準(mg/日)▽
(↑厚生労働省による【日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要】より引用)
 

色々項目あるけど…どこを見ればいいの?

 
大切なのは『推奨量』と『耐用上限量』。
詳しく説明すると、かなり複雑なので簡単に説明しますね!(私も学生時代苦労しました(笑))
 
推奨量』というのは、この量ちゃんととっておけばほとんどの人(97~98%)が一日の必要量を満たすと推定される摂取量。
 
耐用上限量』は、過剰摂取による健康障害を起こすことのない栄養素摂取量の最大限の量。要するに『これ以上取るのは逆に危険!』という量です。
 
『推定平均必要量』というのは、『この値以上はぜひ取ってね!でないと、不足症になっちゃうかもしれないよ!』という量です。
 
『目安量』は『推奨量』や『推定平均必要量』を設定できる程の根拠がない場合に、これだけ取っておけば良好な栄養状態を維持するのに十分だろうという”目安”として設定されます。
 

『1日の望ましい鉄分摂取量』は?

 
基本的に推奨量の大半は、女性と男性で同等もしくは男性の方が高くなるのですが(体格も違いますしね)、『鉄分』に関しては例外で月経時期は女性のほうが明らかに高くなります。
 
例えば私【25歳女性、月経ありの日】の場合
・1日8.5gは最低でも取りたいな!
・1日10.5g取れば、鉄分は足りてる!不足は気にしなくていいな
・1日40gもとってたらさすがに体に支障きたすわ…
という解釈になります(^o^)
 
大事なことは、ここで記された数値はあくまで現在【健康に関して悩みのない方】を前提として設定している点です。
貧血の方や、出産を控えている方などは上記以上の量を摂取する必要があります。
 
ちなみに、普段の食事や量をわきまえたサプリ摂取であればこの『耐用上限量』に達することはまずありえません。
 
 
今一度、皆様の摂取量を振り返るきっかけになれば幸いです。
 
 

この記事を書いた人

さくら便り

『 ともに豊かに 』 人生の豊かさ<健康・充実・愛>をともに想い描き、 心とからだに安心を、日常に何気ない幸せをお届けします。

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