スタッフブログ
2019年03月03日
視点 ≪今月の言いたい放題≫
さくら便り
視点
私が若い頃、会社の先輩と酒を飲んでいて、「もう一軒行こう」と誘われた時の話。その先輩ん家の近所で飲むという。
彼の行きつけの店で、いわゆるスナックと言われるスタイルのものだった。ご年配の女性がママさんをしていた。ママさんはおそらく六十歳前後。その当時、私もその先輩も二十代だった。
先輩は顔馴染みなのでよかったのだろうが、ママさんは私に気を遣って、「若い子がいなくてゴメンね。でも、もうすぐ来るからね」と言った。
なんだかんだ時間が経った。飲んでいると、ようやくその若い子が出勤したらしく、「お待たせしました!ウチの若い子で~すっ! 」と、ママさんが私たちを振り返った。入ってきたのは、四十代の女性だった。先輩はウケていたが、私は凍り付いたのを覚えている。
確かに、ママさんからすると若い子だ。間違いない。そのお店の方の内でも若い子なのだろう。視点はママさん側にあったのだ。私ではない。
『ボヘミアン・ラプソディ』という映画が昨年の冬に公開された。英国のロックバンド、クイーンの物語だ。リードボーカルのフレディ・マーキュリーを中心に話は進んでいく。
もちろん、クイーンの名前は十代の頃から聞き馴染んでいた。だが、当時はフレディの奇抜な恰好に馴染めず、好きにはなれなかった。そして、雑誌などで入って来るプライベートな部分の情報は、私の中の嫌悪感を助長した。彼がソロ活動をし始めた時も、「やっぱり、ただの目立ちたがり屋か」と大して気にもしなかった。
今回、この映画を観た。生い立ちからフレディを追っていくストーリーは、観るものを感情移入させていく。最後には、完全に彼の味方になり、彼の作品や人生そのものに称賛を贈りたくなる。
フレディ自身は何も変わっていない。私の視点が変わっただけだ。
考えてみれば、よくある話。
「あいつはなんでいつもそうなんだ。何もわかってない」と仲違いしている相手がいるとしよう。そんな相手でも、共通の知人から話を聞く機会があって、「ええっ?あいつ、そんな考えを持っていたのか!」と見方が好意的に変わることがある。
誰でも自分の築き上げた思考は正しいと思うし、それを崩されるのは怖い。しかし、それが間違った場所に掛けられた橋を渡っているのだとしたら、早く気付いて戻っていくのがいい。
何よりも誤解をしないように、物事を判断したい。
(文・写真:原武)
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