健康コラム

2024年11月08日
【なるほど健康知識11月号】対策すれば未然に防げる「ヒートショック」
健康コラム
2024年11月08日
【なるほど健康知識11月号】対策すれば未然に防げる「ヒートショック」

この記事を書いたスタッフ

企画部 毛利

30歳を過ぎてから、なぜか年齢とともにますますアクティブに! 登山、マラソン、バイクツーリング……などなど、仕事も趣味も全力で楽しみます♪

寒い季節になると、一日の終わりにお風呂でゆっくり温まりたくなりますよね。

そんな中、特に気を付けたいのがヒートショック。

実は、「日本は世界一ヒートショックが多い」ということをご存じですか?

欧米では、『寒さは人を弱くする』という考え方のもと、暖房をつけっぱなしにするなど、断熱に力を入れています。

アメリカでは、州によっては法律で室温を規定しているところも。

『寒さは人を強くする』と考えて寒さを我慢する傾向にある日本ですが、ヒートショックのリスクを理解し、正しく対策していきましょう。

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増え続けるヒートショック

ヒートショックが原因と推定される入浴中の死亡者数は、11年間で約1.7倍も増加しており、現在では交通事故による死亡者数よりも多い数字となっています。

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溺死者数(厚生労働省)
●交通事故死者数(24時間以内・警察庁)

浴室での溺死者は女性よりも男性の方が多く、そのうち65歳以上が9割以上を占めています。

また、11月~1月にかけて急増し、寒い廊下やトイレでのヒートショックも含めると、年間約2万人もの人が亡くなっているといわれています。

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ヒートショックの原因と対策

そもそも、ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が変動し、脳卒中や心筋梗塞などの血管障害を引き起こす現象です。

10℃以上の温度差がある場合、特にリスクが高まるといわれています。

kenkou_2024_11_4.png

ヒートショックの対策法は、大きく分けて二つ。

日々の生活習慣の改善と、気温差を抑える環境を意識することが大切です。

生活習慣の改善による予防

「血圧」「寒暖差」が予防のポイントです。

まずは、喫煙などの高血圧リスクを避け、定期的な測定で血圧を管理しましょう。

また、トイレや廊下の床にマットを敷いたりヒーターを置いたりするなどして、温度差を少なくする工夫をしましょう。

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住まいの環境改善による対策

ヒートショックの原因のひとつは、「日本の家が寒すぎること」

日本以外の先進国は、地球環境や国民生活を重視する傾向があるため、省エネや国民の健康対策として窓の断熱性能『U値(熱貫流率)』を義務化しています。

世界では、窓ガラスは二重か三重で、断熱材で厚い壁、屋根、床が当たり前。

日本の住宅は世界的にかなり遅れているのです。

kenkou_2024_11_6.png

断熱基準が高い北海道ではヒートショックの件数が少ないことから、住宅性能を高めることが重要であることが分かります。

リビングや寝室以外にもエアコンやヒーターなどを設置する「全室空調」を整えたり、リフォームや新築の際に家じゅうを常に空調する「全館空調」を意識して設計するのもオススメです。

この記事を書いたスタッフ

企画部 毛利

30歳を過ぎてから、なぜか年齢とともにますますアクティブに! 登山、マラソン、バイクツーリング……などなど、仕事も趣味も全力で楽しみます♪

寒い季節になると、一日の終わりにお風呂でゆっくり温まりたくなりますよね。

そんな中、特に気を付けたいのがヒートショック。

実は、「日本は世界一ヒートショックが多い」ということをご存じですか?

欧米では、『寒さは人を弱くする』という考え方のもと、暖房をつけっぱなしにするなど、断熱に力を入れています。

アメリカでは、州によっては法律で室温を規定しているところも。

『寒さは人を強くする』と考えて寒さを我慢する傾向にある日本ですが、ヒートショックのリスクを理解し、正しく対策していきましょう。

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増え続けるヒートショック

ヒートショックが原因と推定される入浴中の死亡者数は、11年間で約1.7倍も増加しており、現在では交通事故による死亡者数よりも多い数字となっています。

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溺死者数(厚生労働省)
●交通事故死者数(24時間以内・警察庁)

浴室での溺死者は女性よりも男性の方が多く、そのうち65歳以上が9割以上を占めています。

また、11月~1月にかけて急増し、寒い廊下やトイレでのヒートショックも含めると、年間約2万人もの人が亡くなっているといわれています。

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ヒートショックの原因と対策

そもそも、ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が変動し、脳卒中や心筋梗塞などの血管障害を引き起こす現象です。

10℃以上の温度差がある場合、特にリスクが高まるといわれています。

kenkou_2024_11_4.png

ヒートショックの対策法は、大きく分けて二つ。

日々の生活習慣の改善と、気温差を抑える環境を意識することが大切です。

生活習慣の改善による予防

「血圧」「寒暖差」が予防のポイントです。

まずは、喫煙などの高血圧リスクを避け、定期的な測定で血圧を管理しましょう。

また、トイレや廊下の床にマットを敷いたりヒーターを置いたりするなどして、温度差を少なくする工夫をしましょう。

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住まいの環境改善による対策

ヒートショックの原因のひとつは、「日本の家が寒すぎること」

日本以外の先進国は、地球環境や国民生活を重視する傾向があるため、省エネや国民の健康対策として窓の断熱性能『U値(熱貫流率)』を義務化しています。

世界では、窓ガラスは二重か三重で、断熱材で厚い壁、屋根、床が当たり前。

日本の住宅は世界的にかなり遅れているのです。

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断熱基準が高い北海道ではヒートショックの件数が少ないことから、住宅性能を高めることが重要であることが分かります。

リビングや寝室以外にもエアコンやヒーターなどを設置する「全室空調」を整えたり、リフォームや新築の際に家じゅうを常に空調する「全館空調」を意識して設計するのもオススメです。

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