健康コラム

2025年08月05日
【なるほど健康知識8月号】それってただの汗っかき?一人で悩まない「多汗症」の基礎知識
健康コラム
2025年08月05日
【なるほど健康知識8月号】それってただの汗っかき?一人で悩まない「多汗症」の基礎知識

この記事を書いたスタッフ

企画部 毛利

30歳を過ぎてから、なぜか年齢とともにますますアクティブに! 登山、マラソン、バイクツーリング……などなど、仕事も趣味も全力で楽しみます♪

気温が高いときや緊張したとき、辛いものを食べたときなどに誰もがかく汗。

しかし、汗のかき方は人それぞれで、「自分だけ他の人と違うかも......」と悩んだりしていませんか?

手汗で文字が滲んだり、握手をするのがためらわれたり、公共交通機関を使うのがためらわれたり。

気にすれば気にするほど汗が増えて集中できず、日常生活に支障が出ることも。

以前行われた疫学調査によると、実は日本人の10人に1人が多汗症といわれています。

ところが、一般生活者を対象としたインターネット調査では、多汗症が疑われる方のうち、実際に医療機関を受診した人はわずか4.4%でした。

もし汗の悩みで日常生活に支障を感じているのなら、「ただの汗っかき」と考えたり、我慢したりすることはせずに医療機関を受診しましょう。

汗かき.png

汗っかきと多汗症の違いとは?

汗っかきと多汗症の大きな違いは、体温調節が必要な時に汗をかいているかどうかです。

汗っかきの場合、暑い日やカラダを激しく動かしたときなどの外的な刺激に反応して多くの汗をかきます。

一方、多汗症の場合は季節や状況に関係なく汗をかき、汗ジミができたり、滴り落ちるほど過剰な汗をかいたりするのが特徴です。

汗染みTシャツ.png

多汗症は、その原因と汗が出る部位によって分類されます。

原因による分類

原発性多汗症:

原因が特定できないケースが多く、遺伝的な要因も指摘されている。

続発性多汗症:

神経障害や代謝異常、感染症、薬の副作用などが原因で起こる。

発汗部位による分類

全身性多汗症:

全身に汗をかく。何らかの疾患が原因である場合が多い。

局所性多汗症:

特定の部位に多く汗をかく。原発性(原因が特定できないもの)が多い。

多汗症のセルフチェック

自分の症状がどのくらい当てはまるかチェックしましょう。

3個以上該当する場合、多汗症の可能性があります。

発汗の症状
  •  症状が出始めたのが25歳以前だった
  •  特に暑くない環境でも、よく汗をかく
  •  運動をしていないのに、汗が止まらないことがある
  •  左右(脇、手のひら、足の裏)で同じ量の汗をかく
  •  緊張したり、人前に出たりすると、異常に汗をかく
  •  汗の量が多すぎて、着替えを何度もすることがある
  •  汗で書類や物を濡らしてしまうことがある
  •  1週間に1回以上、多量の汗をかく
  •  睡眠中はあまり汗をかかない
  •  多量の汗が原因で日常生活に支障をきたすことがある
  •  家族・親族に多汗症の人がいる
発汗の部位
  •  手のひらに常に汗をかいている
  •   ➡ 手掌(しゅしょう)多汗症
  •  靴下が常に湿っていたり、歩くと足跡が残ったりする
  •   ➡ 足蹠(そくせき)多汗症
  •  脇の下の汗染みがひどく、服を選んでしまう
  •   ➡ 腋窩(えきか)多汗症
  •  顔や頭から汗が滴り落ちることがある
  •   ➡ 顔面多汗症・頭部多汗症
  •  特定の食べ物(辛いものなど)を食べると、顔や首に多量の汗をかく
  •   ➡ 味覚性発汗

多汗症の症状にも軽度から重度まであり、その重症度によって対処法や治療法も異なります。

セルフチェックを行った結果、自分は多汗症の可能性が高いと判断できる場合は、多汗症の重症度レベルもチェックしてみましょう。

レベル1(軽度)

自分では少し汗の量が多いと感じることはあっても、他人からはあまり気付かれない程度。

  •  皮膚が軽く湿っている状態である
  •  皮膚に触れると湿っているが、見た目にはあまり分からない
  •  汗で皮膚にツヤやテカリが見える
レベル2(中度)

見た目にも汗の量が多いのがはっきりわかるようになる。

  •  皮膚が汗で濡れているのが見た目ではっきりわかる
  •  汗で皮膚に水滴ができる
  •  汗により水滴ができているが、滴り落ちるほどではない
レベル3(重度)

汗によるストレスでさらに悪化する恐れがあるため、早めに医療機関を受診する。

  •  皮膚にできた汗の水滴が滴り落ちる
  •  大量の汗に悩まされる事が多い
  •  日常生活に支障をきたしている

チェックした数が増えれば増えるほど多汗症の可能性は上がりますが、一番重要なのは、チェック項目の数ではなく、日常生活に支障があるかどうか。

少しでも気になる症状があれば、皮膚科などの専門医をすぐに受診するようにしましょう。

予防と対策

多汗症は、根本的な治療が必要な場合が多く、自力で治すことは困難です。

しかし、市販の制汗剤の使用や生活習慣の改善、ストレス軽減などによって、自己管理で症状を和らげることは可能です。

軽度~中度の場合や補助的な対策として、自身でできる対策も行いましょう。

制汗剤の使用

塩化アルミニウム:汗腺を塞ぐ効果が高く、特に局所性多汗症に有効。市販のものもあるが、皮膚科で処方される高濃度のものの方が効果が高いことが多い。

ミョウバン:収れん作用があり、汗を抑える効果が期待できる。

その他:銀イオン配合の制汗剤など抗菌・防臭効果のあるものも、汗の臭い対策として有効。

冷感シート.png

通気性の良い衣類

綿や麻など吸湿速乾性のある素材の衣類を選び、汗がこもらないようにする

ストレスをためない

適度な運動や、心や体がリラックスできる時間を作る

生活習慣の改善

適喫煙を控え、食べ過ぎや飲み過ぎに注意する。また、十分な睡眠とバランスのとれた食事を心がける。カフェインや刺激物などの発汗を促す食品の接種は控えめに。

NG食材.png

この記事を書いたスタッフ

企画部 毛利

30歳を過ぎてから、なぜか年齢とともにますますアクティブに! 登山、マラソン、バイクツーリング……などなど、仕事も趣味も全力で楽しみます♪

気温が高いときや緊張したとき、辛いものを食べたときなどに誰もがかく汗。

しかし、汗のかき方は人それぞれで、「自分だけ他の人と違うかも......」と悩んだりしていませんか?

手汗で文字が滲んだり、握手をするのがためらわれたり、公共交通機関を使うのがためらわれたり。

気にすれば気にするほど汗が増えて集中できず、日常生活に支障が出ることも。

以前行われた疫学調査によると、実は日本人の10人に1人が多汗症といわれています。

ところが、一般生活者を対象としたインターネット調査では、多汗症が疑われる方のうち、実際に医療機関を受診した人はわずか4.4%でした。

もし汗の悩みで日常生活に支障を感じているのなら、「ただの汗っかき」と考えたり、我慢したりすることはせずに医療機関を受診しましょう。

汗かき.png

汗っかきと多汗症の違いとは?

汗っかきと多汗症の大きな違いは、体温調節が必要な時に汗をかいているかどうかです。

汗っかきの場合、暑い日やカラダを激しく動かしたときなどの外的な刺激に反応して多くの汗をかきます。

一方、多汗症の場合は季節や状況に関係なく汗をかき、汗ジミができたり、滴り落ちるほど過剰な汗をかいたりするのが特徴です。

汗染みTシャツ.png

多汗症は、その原因と汗が出る部位によって分類されます。

原因による分類

原発性多汗症:

原因が特定できないケースが多く、遺伝的な要因も指摘されている。

続発性多汗症:

神経障害や代謝異常、感染症、薬の副作用などが原因で起こる。

発汗部位による分類

全身性多汗症:

全身に汗をかく。何らかの疾患が原因である場合が多い。

局所性多汗症:

特定の部位に多く汗をかく。原発性(原因が特定できないもの)が多い。

多汗症のセルフチェック

自分の症状がどのくらい当てはまるかチェックしましょう。

3個以上該当する場合、多汗症の可能性があります。

発汗の症状
  •  症状が出始めたのが25歳以前だった
  •  特に暑くない環境でも、よく汗をかく
  •  運動をしていないのに、汗が止まらないことがある
  •  左右(脇、手のひら、足の裏)で同じ量の汗をかく
  •  緊張したり、人前に出たりすると、異常に汗をかく
  •  汗の量が多すぎて、着替えを何度もすることがある
  •  汗で書類や物を濡らしてしまうことがある
  •  1週間に1回以上、多量の汗をかく
  •  睡眠中はあまり汗をかかない
  •  多量の汗が原因で日常生活に支障をきたすことがある
  •  家族・親族に多汗症の人がいる
発汗の部位
  •  手のひらに常に汗をかいている
  •   ➡ 手掌(しゅしょう)多汗症
  •  靴下が常に湿っていたり、歩くと足跡が残ったりする
  •   ➡ 足蹠(そくせき)多汗症
  •  脇の下の汗染みがひどく、服を選んでしまう
  •   ➡ 腋窩(えきか)多汗症
  •  顔や頭から汗が滴り落ちることがある
  •   ➡ 顔面多汗症・頭部多汗症
  •  特定の食べ物(辛いものなど)を食べると、顔や首に多量の汗をかく
  •   ➡ 味覚性発汗

多汗症の症状にも軽度から重度まであり、その重症度によって対処法や治療法も異なります。

セルフチェックを行った結果、自分は多汗症の可能性が高いと判断できる場合は、多汗症の重症度レベルもチェックしてみましょう。

レベル1(軽度)

自分では少し汗の量が多いと感じることはあっても、他人からはあまり気付かれない程度。

  •  皮膚が軽く湿っている状態である
  •  皮膚に触れると湿っているが、見た目にはあまり分からない
  •  汗で皮膚にツヤやテカリが見える
レベル2(中度)

見た目にも汗の量が多いのがはっきりわかるようになる。

  •  皮膚が汗で濡れているのが見た目ではっきりわかる
  •  汗で皮膚に水滴ができる
  •  汗により水滴ができているが、滴り落ちるほどではない
レベル3(重度)

汗によるストレスでさらに悪化する恐れがあるため、早めに医療機関を受診する。

  •  皮膚にできた汗の水滴が滴り落ちる
  •  大量の汗に悩まされる事が多い
  •  日常生活に支障をきたしている

チェックした数が増えれば増えるほど多汗症の可能性は上がりますが、一番重要なのは、チェック項目の数ではなく、日常生活に支障があるかどうか。

少しでも気になる症状があれば、皮膚科などの専門医をすぐに受診するようにしましょう。

予防と対策

多汗症は、根本的な治療が必要な場合が多く、自力で治すことは困難です。

しかし、市販の制汗剤の使用や生活習慣の改善、ストレス軽減などによって、自己管理で症状を和らげることは可能です。

軽度~中度の場合や補助的な対策として、自身でできる対策も行いましょう。

制汗剤の使用

塩化アルミニウム:汗腺を塞ぐ効果が高く、特に局所性多汗症に有効。市販のものもあるが、皮膚科で処方される高濃度のものの方が効果が高いことが多い。

ミョウバン:収れん作用があり、汗を抑える効果が期待できる。

その他:銀イオン配合の制汗剤など抗菌・防臭効果のあるものも、汗の臭い対策として有効。

冷感シート.png

通気性の良い衣類

綿や麻など吸湿速乾性のある素材の衣類を選び、汗がこもらないようにする

ストレスをためない

適度な運動や、心や体がリラックスできる時間を作る

生活習慣の改善

適喫煙を控え、食べ過ぎや飲み過ぎに注意する。また、十分な睡眠とバランスのとれた食事を心がける。カフェインや刺激物などの発汗を促す食品の接種は控えめに。

NG食材.png

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